古代エジプト・シンボル集
壁画などでよく見る図像の名前と意味。
知っていると、壁画に書かれたメッセージが読み取れるかも!

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<アク(霊)><アンク(護符)><ウアス杖><ウジャト(目)><カー(魂)>/<サア(護符)>/<シェン(護符)><ジェト(永遠)><ジェド柱><赤冠>/<チェト(護符)>/<二重冠>/<ネケク笏><ネヘフ(永遠)><バー(魂)><白冠><ヘカ杖><マアト>
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<アク>・・・『魂、聖霊』      ▲ページトップへ▲

 ・冥界に行った使者の魂『バー』が、
 変身を繰り返し、最後にとる形とされ、
 この形になることで、神々と共に永遠に生きることができると信じられた。
 ・図(ヒエログリフ)は、ホオアカトキ(コウノトリ科)だが、実際にこの鳥になると考えられたわけではなく、
 形のはっきりしない、光のようなものと考えられていたらしい。
 
※低級な神、悪霊などを、「アク」と呼ぶこともあった。
 

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<アンク>・・・『生命』      ▲ページトップへ▲

 ・輪の部分を手でつかんで持つ図がよく見られ、
 鼻先に向けているものも多い。
 「息をする、させる」ということから、『命を吹き込む』という表現と思われる。
 ・また、冷たい水(清めの水)の入った瓶から、水のようにアンクが注がれる図もある。
 ・古い図像は、下の部分に線が書かれているものが多く、二つに分かれていたのかもしれない。
 そのことから、聖なる結び目であると考えられている。
 ・一種の魔力のようなものを表現していたように思われるが、ほとんどが生命に関連する場面である。
 

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<ウアス杖>・・・『力、支配権』      ▲ページトップへ▲

 ・基本的に、神(特に男神)が手にする。
 ・天を支えるものとしても描かれる。
 ・ほとんどの場合、トルコブルーに塗られる。
 ・上の、動物の頭は、セトであると考えられている。
 セトがこの杖で、冥界の大蛇アアペプを倒すシーンが壁画に見られる。
 ・下は二股に分かれている。
 蛇退治の棒がモデルなのではないかという考えも。

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<ウジャト>・・・『ホルスの目』      ▲ページトップへ▲

 天の神であるホルスの目で、
 特別な魔力を持つものとされている。
 特に左目は月を表し、“ホルスが目を失い、また回復する”神話(※)では、
 月の満ち欠けを表している、と考えられている。
 そこから、ホルスの目=失ったものを回復させる、という考えとなり、
 オシリス信仰(死者の再生)と結びついて、葬祭に欠かせないデザインとなる。

 ・最も古い宗教テキスト、ピラミッドテキストから既に見られ、
 オシリス(故王=死者)にこの目がささげられるシーンが繰り返されている。
 ここでは、多くの供物が『ホルスの目』であるとされる。
 ・棺にかかれることもあり、死者はその目の図を通して外を見るとされた。

※有名な「ホルスとセトの争い」の神話で、
 セトによって奪われ、ハトホルまたはトト(おそらくどちらも月を象徴)によって再び戻される。
 

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<カー>・・・『魂・生命力』      ▲ページトップへ▲

 ・生きているときから人を構成する重要な概念のひとつで、
 人の姿と共にあるとされる。
  死者の墓に置かれる似姿(像)にも宿るとされ、
 供物などを得ることによって、永遠に生きられる。
 ・生まれたときから備わっており、
 先祖や神の意思、というような表現にも見えることがある。
 ・頭の上に、このカーがのっているような像もある。
 
※古王国時代の首都メンフィス(というか、おそらくその中の神殿のこと)は、古代エジプトで『フウト・カー・プタハ(プタハ神のカーの家)』と呼ばれていた。
 

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<シェン>・・・『永遠の守り』    ▲ページトップへ▲

 ウエラウス(太陽円盤を囲う、または王の頭上に“立ち上がる”、蛇)と同じように、
 『太陽を取り囲む』ことを示し、
 取り囲むということは、守ることと同じ意味を持っていた。

 ・イシスなどと共に描かれる(多くは座って、この『シェン』の上に両手を掲げている)
 ・壁画の上端で、ハゲワシ(ネクベト女神)の意匠の両足が、この『シェン』を掴む。
 ・『時』を刻む杖レンペトにかかっていたりすることも。
 ・円の中が塗られるときは、太陽と同じ赤が多く、
 元は太陽が天と地(下)を巡る、その軌道を示しているのでは、という考えがある。
 ・カルトゥーシュの場合、縄として描かれることが多い。
 ・この輪と線の色は、ほとんどの場合が黄色。

カルトゥ−シュはこれを伸ばしたもの。王の名を守っている。
(カルトゥーシュとはフランス語で、「銃の薬包」の意。形が似ていたことから付けられた)

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<ジェト>・・・『永遠・永久(ずっと続く)』      ▲ページトップへ▲

 ・ネヘフと共に、『永遠』を表わすヒエログリフ。
 ・下の横棒は『大地』を表わす絵で(読まない)、
 そこから、『どこまでも果てしなく続く』というニュアンスだと思われる。

 

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<ジェド柱>・・・『豊穣・安定』      ▲ページトップへ▲

 オシリス神と結びつき、オシリスの背骨、とも呼ばれ、
 豊穣を象徴することが多かった。
 また、柱として、『安定』を意味すると考えられている。
 
 ・はっきりとはしていないが、元は穀物の束だったのではないかと考えられている。
 ・この柱を「立てること」で、植物の再生を祝い、収穫を感謝したらしい。
 

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<赤冠>・・・『下エジプト王』      ▲ページトップへ▲

 ・古代エジプト語で「デシェレト(赤いもの)」。
 ・下エジプトの王冠。
 蛇のワジェト女神が守護するとされている。
 ・ネイト女神がこの冠をよくかぶっている。

※冠はまだ実物が発見されておらず、素材が何であったかはわからない。

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<ネヘフ>・・・『無限の循環(限りなく続く)』      ▲ページトップへ▲

 ・ジェトと共に、『永遠』を表わすヒエログリフ。
 ・上の波線(n)は描かれないこともある。
 ・太陽(発音しない)があることから、時の概念をもつと考えられている。
 

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<ネケク笏>・・・『支配者・王』      ▲ページトップへ▲

 ・王の持ち物で、もとは脱穀用の殻棹だったといわれる。
 そのため、エジプトの「農耕」の支配を象徴したと考えられている。
 ・ハエを払う鞭、牛などを追う鞭という考えもあるらしい。
 ・王もしくはそれにかかわりの深いものが持つ。
 図のようにオシリスが持つことが多く、ときにホルス神の竿に一緒に描かれたり、
 聖なる牛やアヌビス神が腹ばいになっているものの背に描かれることも。
 ・支配者を象徴するので、どの神にも描かれるものではない。

 

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<バー>・・・『魂』      ▲ページトップへ▲

 人が死んだあと、体から出て冥界に行くとされた、「魂」と訳される概念。
 図ではコウノトリだが、実際はこの頭の部分だけ人(死者)として描かれ、
 ミイラから出て、偽扉を通って昼は冥界へ、夜はまた遺体に戻り休息すると考えられた。
 そのため、「バーの休息する場所」としてミイラを作ったらしい。

 ・バーは人に限らず、神も持つものとされ、
 また、ある町のバーと呼ばれるものもある。
 

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<白冠>・・・『上エジプト王』      ▲ページトップへ▲

 ・古代エジプト語で「ヘジェト(白いもの)」
 ・上エジプトの王冠。
 ハゲワシのネクベト女神が守護するとされる。

※図は、両側に二枚の羽がついているが、羽がないものが一般的。
 

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<ヘカ杖>・・・『支配者・王』      ▲ページトップへ▲

 ・王が手にするもので、もとは牧人の杖だったといわれている。
 そのため、「牧畜」の支配を表していると考えられ、
 「農耕」のネケク笏とセットで、古代エジプトの国民すべての支配者を象徴した。
 ・ヘカ杖は、単体で表されるとき、「魔法の杖」として扱われることもあり、
 この杖を表すヒエログリフ「ヘカァ」は魔術、魔力などを表す言葉になる。
 

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<マアト>・・・『秩序・誠実』      ▲ページトップへ▲

 ・道徳観念を表わす。正義、誠実なこと。
 ・宇宙の秩序(自然の平穏な状態を守る力)を表わす。
 ・ニセモノに対して、本物のこと。

 ☆ダチョウの羽。女神として表現されることも。
 マアト女神といい、この羽を頭に乗せた女神。
 (この羽を頭上に持つ男神の場合、それは大気の神シューなので関係ない)

※ 死者の書で、心臓を計る秤の反対側にのせられる。この羽のように誠実な者は、心臓が軽くなり、つり合うとされる。

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