
| 俳句随想―海外の俳人と共に俳句を考える 烏山九齊 一、海外の皆様との俳句についての考え方のギャップを縮めるために ロバ−トさんの主宰するSimply Haiku に投稿するようにとのお誘いを受け、光栄に思い、感謝致しております。 Simply Haikuでは、私の師である、藤田あけ烏のコーナーを設けられ、あけ烏師の俳句の理念を紹介頂き、海外の俳人の方々に俳句についての理解を深めて頂く機会を広げていらっしゃるご努力に感動しております。 私も、海外の俳句(HAIKU)について関心を抱いております。この機会に、HAIKUとは何か、どのような考え方でお作りになっているのか、ルールはどのようになっているのか、などお教え頂ければ嬉しく思います。 私は、HAIKUについての理解を深めると共に、日本の俳句について、述べてみたいと考えておりますので、皆様のご協力を頂ければ幸いです。 まず、俳句の基本的なことについて述べます。 皆様もご存知のように、俳句は松尾芭蕉によって、現在の俳句の基礎が確立しました。芭蕉の俳句はどのようなものか、芭蕉の遺した言葉によって、たどって参りたいと思います。 「芭蕉の言葉」 一、俳諧の誠(俳諧という言葉は俳句と置き換えてお考え下さい) 見るにあり、聞くにあり、作者感ずるや句となる所は、即ち俳諧の誠なり。 「解説」自分が見聞きして、感動したことがそのまま句となるのが、俳諧の誠なのである。俳諧の誠とは、俳諧の精神・価値というほどの意味で、今の言葉で言えば、詩性とでも言うのでしょう。対象に直面したときのその場の生きた感覚に重きを置き、それが作品となるところに俳句の価値があるというのです。 二、高悟帰俗 高く心を悟りて俗に帰るべし。 「解説」俳諧は和歌から発しているが、芭蕉以前の俳諧は、言葉の使い方の面白さを楽しむ傾向になってしまっていた。芭蕉は和歌の心である風雅を俳諧で表現しようとした。ただし、和歌は使う言葉が「雅語(みやびた言葉を使い、漢語や俗語を使わない)」に限定され、その言葉の使い方も決められていた。芭蕉は日常の言葉で表現することによって、従来は、公卿階級の和歌となってしまっていたものを、誰でも俳諧を楽しめるようにしたのです。 三、乾坤の変 乾坤の変は風雅の種なり。 「解説」天地自然の変化は、すべて俳諧の動機であり、素材である。真に自然の変化をとらえて自分の表現とすることが、俳諧なのである。この点がHAIKUとのギャップが生ずるところであろう。日本の風土は四季折々の変化が常態となっているのに比べ、海外の風土は、季節が単調であり、季節感を得るのが困難であろう。 私は東欧三カ国の秋を楽しんだことがある。確かに黄葉の季節であった。この点では、日本で言う秋が存在していた。季節の移り変わりの変化を楽しむ点においては、どのように海外の俳人は受け止めておられるのだろうか。 以上、芭蕉の俳句の根本精神を現す言葉を選んでみた。私は、西洋の詩とは何かと考えてみた一時期がある。詩とは、自ら感じたことを、あるいは感動したことを、詩の形態で表現したもの、そして、その感動を伝え、作者と読者との間で、感動を共有するものが、詩である、と理解した。その点においては、芭蕉は独自に、俳句をそのレベルまでに高めた、と言えよう。 次回は、具体的な俳句によって話を進めてみたい。 |
I am interested in haiku written by poets from countries outside of Japan, where I live. Your seasons and cultural outlook are different, therefore you see and experience a different world than I do. Likewise, you are probably interested in the haiku and haiku mindset of Japanese haiku poets. In this short essay, I will touch upon the influence Basho has on Japanese Haiku. Haiku Master, Matsuo Basho, left his teachings for haiku poets of future generations to follow. In his teachings, he stressed three words: 1. Haikainomakoto (sincerity of haiku) A haiku poet needs to feel inspiration from the varied emotions and impressions inspired by nature via looking and listening. It is the haiku true mind. Without sincerity, there is no haiku spirit. And without the spirit, a haiku is not a haiku. 2. Kougokizoku (spiritual sense) To write good haiku, the poet must be able to commune with his thoughts, and experience a sense of higher spirit. Haiku's roots come from Waka (Japanese poetry). Waka incorporates a love for seasonal nature. Although they enjoyed playing with words, Haiku poets prior to Basho, had lost touch with seasonal nature. Basho opened up haiku to the masses, teaching his students to use daily kigo words in their haiku. By doing so, he reconnected haiku with its roots. 3. Kenkon no hen (the changing of heaven and earth) The changing of heaven and earth is the heart of the nature spirit in haiku. Catch the changing of nature and you have what you need to write true haiku. The three core words I've discussed have intrigued me for years. I use them to guide me when I compose haiku. I live in Japan. The seasonal changes in your country most likely differ from mine. Let us learn from one another, sharing the impressions natures prints in our individual paths. |